一音が千の弦を響かせる
ピシッ……!
微かに、だが確かに、鳴らされた一音。
ようやく東の地平が白み始めた暁降(あかときくた)ち。いかに戦争中の解放軍本拠地といえども、見張りの兵以外は眠りの中。
その時、その音に最も近くにいた人物にすら気づかれることなく、響いた音。
それは、まるで鏡のような湖面に投げこまれた小さな石。だがしかし、それがどんなに小さな石であろうとも、どれほど微かな音であろうとも、波紋は、空気の震えは、余波を巻き起こす。
トラン湖の梁山(リアンシャン)城は、まだ一音がもたらす余波を、恐怖を知らずに、眠りの中………。
最初に反応した弦は、向こう岸。さらなる共鳴を呼びながら、弦が鳴る。
朝からの会議は、急を要する議題もなく順調に決裁が進んだ。
窓からトラン湖を渡ってきた風に、気持ち良さそうに目を細めたルキアは、その中に賑やかな楽の音が混じっていることに気づく。
「……? カクで、なにかあるのか?」
ルキアの呟きに、フリックも窓の外を見る。
「そういえば、収穫祭が開かれるって話を聞いたな」
「へぇ、収穫祭……」
キラリと躍る瞳の輝きに、その場にいた全員が顰めつらしい正軍師を盗み見た。
「マッシュ」
「………午後から、当直の者を除いて休みとしましょう」
呆れたような溜め息つきではあったものの、名を呼ばれただけでその意図を正確に理解して望む答えを返してきたマッシュに、ルキアは年相応の屈託のない笑顔を浮かべた。
「ありがと」
なんだかんだ言いながら、ルキアに一等甘いのはマッシュだ、と当人たち以外の全員が再認識していたことは秘密である。
「………ま、楽しんで来いよ、ルキア」
「え、フリックは行かないのか?」
「俺、午後から当番なんだ」
「……ツイてないね」
フリックは軽く肩をすくめた。
「あとでなにか差し入れを持ってくよ」
「サンキュ」
「………じゃあ、ミーナと行こうかなぁ……」
マッシュの眉間に皺がよる。後学のために、末席で会議に参加していたアップルが慌ててルキアに言った。
「ミーナさんなら、カクの街からの依頼でダンスを披露することになってますよ」
「そっか……」
さすがにルキアもマッシュの渋面に気がついて、人選を護衛のできる者に切り替える。
でも、せっかくのお祭りなのだ。隣を歩いてくれるのは、可愛い女の子にこしたことはないよな、と思う。
「…………カスミと行くよ」
彼女ならルキアの護衛もそつなくこなせるだろう、とマッシュは軽く頷いた。
その頃、東の明けの塔では、いつも開け放たれている広間へ続く扉がピタリと閉じられ、女の子たちがめかしこむのに忙しかった。
ずっと前から楽しみにしていたゴウランの竜胆祭。この日のために、と女の子たちはお揃いの着物を用意していた。
生成の袷(あわせ)と膝上丈の裳。幅広の帯は竜胆色目。表地の鮮やかな蘇芳色に、上の端を斜めに少し折り返して裏地の青を覗かせる。花かんざしもふっくらとした竜胆だ。
みんなで屋上にいたカスミを有無を言わさず連れてきて、ミーナが着物を着替えさせた。
「よく似合うよ、カスミ」
「すみません、私の分まで作ってくれて……」
恐縮するカスミと一緒にソファにすわり、ミーナはテーブルの上の櫛をとると、カスミに背中を向けさせて髪を梳かしてあげる。
「カスミは私たちと違ってお仕事があるからね。お疲れさまの意味もこめて、みんなで作ったのよ」
「ありがとう……」
竜胆の花を両耳の上に飾り、ミーナはできた、と櫛を置いた。
「どう?」
手鏡にいつもと違う自分が映って、カスミは頬を染めた。
「……なんだか、私じゃないみたい………」
「…………こういうところが、良いのかなぁ……」
「え……?」
ポツリと零れた言葉の意図を、カスミはつかみ損ねる。
「なんでもない……」
ミーナはゆるゆると首を振って、手鏡もテーブルに戻した。
「……ね、カスミはルキアに好きって言わないの?」
「え……な、なにを……!」
顔を真っ赤にして慌てるカスミを、ミーナは呆れたように見つめた。
「………もしかして、誰にも気づかれてない、なんて思ってないわよね……?」
「……あ、あの………」
「…………。言わないの?」
カスミは伏し目がちに頷いた。
「どうして……?」
「ただ……いまは、あの人をお守りしたいだけだから………。忍びである自分の役目を全うしたいの」
「……つらいわよ………」
「そうね……。ルキア様の恋人のあなたと、こんな話をするのもつらいもの」
泣き笑いのような表情のカスミに、ミーナは安心させるように言う。
「そんなこと、ルキアが一等を手に入れる間だけよ」
「え……?」
「知らなかった? 私たち、お互いに二番目に好きな者同士なのよ」
意味を計りかねているカスミを、ミーナは真剣な眼差しで見つめる。
「カスミ、一つ訊いても良い……?」
「はい」
ミーナはキュッとカスミの両手をつつんだ。
「……例えばだけど、でも、こんな質問、あなたには酷かもしれないけど………」
一度、躊躇うように伏せられた青玉の瞳は、だが、ある決意を秘めて再びカスミを見つめた。
「ロッカクの里が燃えてるの。あなたが助けに走ればまだ間にあうわ。でも、反対側で、ルキアが崖から落ちそうなの。あなたが、ロッカクの里を助けている間に落ちてしまう。ルキアを助けたかったら、ロッカクの里は救えない。里を救いたかったら、ルキアを助けられない。………答えて、カスミ。あなたはどちらを選ぶ?」
ミーナの眼差しをしっかりと受け止めて、カスミは躊躇わずに口を開いた。
「ロッカクの里を……」
つつむ手から力が抜けたのを感じながら、カスミは言葉を続ける。
「それから、ルキア様のあとを追います」
弾かれたようにミーナが顔を上げる。
「カスミ……」
「あの人が堕ちてしまったというのなら、私も堕ちていくわ」
「何処までも、一緒に堕ちていける……?」
「えぇ、何処までも……」
迷いのない、凛と響く声。
ミーナは心から安堵したように、大きく息を吐きだした。
「良かった……」
「ミーナさん……?」
「コラ、『さん』付けはなしよ。私のほうが年下なのに」
にっこり笑って、ミーナはカスミの額を弾いた。額を押さえて、カスミは戸惑ったように見つめる。
「ルキアが一等好きになる子はね、堕ちるなら一緒に堕ちてくれるような子なの」
「……ミーナさ……ミーナは、違うの?」
ほんの少し、笑顔に翳りが差した。
「私には、どうしても捨てられないものがあるから……。さっきの二択。顔も思い出せない家族や故郷なら、私は迷わずルキアを選ぶわ。だけど、もしも、もう片方が舞踊の神様だったら、私はルキアを選ばない。カスミのように、一緒に堕ちていくこともできない……」
「ミーナの一等は、踊りなのね」
「そう。ルキアにはそんなことお見通しだから、紋章と想いの板挟みで苦しまずに済む私を側に置いてるの」
「そんな………」
瞳を潤ませたカスミに、ミーナは優しく笑う。
「カスミは優しいね……」
祭りに遊びに行けると決まったら、ルキアは持ち前の決断力を発揮して、ちゃっちゃと会議を終わらせてしまった。いつもこうだと良いのに、とマッシュが零したかどうかは知ったことではない。
一旦、部屋に戻って、出かけようとしたところへクレオがやってきた。
「せっかくのゴウランの竜胆祭なんですから、それなりの格好をして行かれませんか」
「竜胆祭……?」
「えぇ。ルキア様はご存じなかったですか? ゴウランでは、収穫祭を各街や村で持ちまわりにして、地方全体で一年の稔りを祝うんです。セイカやコウアンだけでなく、大森林からも人々が集まってそれはもう盛大に」
いつになく饒舌なクレオに、ルキアもだんだんと祭り独特の熱気が伝染(うつ)ってきた気がする。
「それで、そのお祭りでは未婚の男女は竜胆襲(りんどうかさね)の装いをする、というのが昔からの風習だったので、いつ頃からか竜胆祭と呼ばれるようになったそうですよ」
「へぇ、そうだったんだ……。でも、俺、そんな色合いの服は持ってないよ」
「もちろん、ご用意してあります」
にっこりとクレオは笑った。
「え……?」
ルキアはいままで気づかなかったが、クレオは片手に持っていた風呂敷包みを差し出した。
「えぇ……!」
「お着替え、手伝いましょうか、坊ちゃん?」
悪戯っぽく笑いながらクレオに言われて、ルキアは少しムッとしたように包みを受け取った。
「………それだけは、勘弁して」
「では、廊下でお待ちしてますので、終わりましたら声をかけてください」
クレオを外に追い出して包みを開けると、竜胆襲の仕立ての良い襴衫(らんさん)が出てきた。
「……ほんと、俺なんかよりみんなのほうがよっぽどお祭り好き………」
軽く息を吐いて、ルキアは手早く着替えを済ませると、扉の外で待つクレオに声をかけた。
「終わったよ」
「失礼します」
キリッとした若公子振りのルキアに、クレオは目を細めた。そして、バンダナを外したルキアの髪を整え、腰帯に竜胆の花を挿した。
「よくお似合いです」
「ありがと。じゃあ、行って来るよ」
「行ってらっしゃいませ」
ルキアはカスミをよく見かける屋上へ出向いたが、彼女の姿はなかった。
「カスミなら、少女たちに攫われていきました」
その時の様子がよほど可笑しかったのだろう。フウマが喉の奥で笑いながら教えてくれた。
言われてみれば、少女たちの姿も見かけなかった。フウマに礼を言って、ルキアは明けの塔へ向かう。こういうとき、女の子たちは決まってアイリーンの所にいるのだ。
明けの塔の広間まで来てルキアは足を止めた。いつも開け放たれているその扉はピタリと閉じていて、貼り紙がしてある。
曰く、『御用の方はノックをしてください』と。
中からもれ聞こえてくる女の子たちの声に首を傾げながら、ルキアはノックをした。
「はい、どなたですか?」
楽しげなさえずりがピタリと止んで、アイリーンの声が返ってきた。
「ルキアだけど……。カスミ、そこにいるかい?」
「えぇ、いますよ。…………すみません、ちょっと待っていていただけますか? まだ準備が終わってなくて……」
「? うん、わかった」
さらにトーンの上がった女の子たちの声に、ルキアはビックリして扉を見つめた。
その扉の中。
「ミーナの言うとおり、やっぱり、カスミを誘いに来たね」
クスクスと笑いながらテンガアールが言った。
「鬼の軍師様に引き裂かれる運命なのよ、私たち」
泣き真似をしながら、ミーナが応じる。
「でも、恋は障害があるほど燃えるっていうよ」
「ロッテ、良いこと言うわね」
ミーナは立ち上がると、滑るような足取りで広間の中央に立った。
上に伸ばした腕がゆるやかに舞う。
「『愛してる』 の言葉が彼を 癒せるのなら 星の数でも ささやきましょう」
ゆるやかにひるがえる長い髪。
「真実(ほんとう)の 救いにならぬ ことくらい あの人にだって 承知のこと」
つま先まで真っ直ぐに伸ばされた足。
「なによりも 彼が求めて 止まぬのは 神をも畏れず 堕ちてくれる人」
たおやかに舞う身体。
「その人が 見つかるまでは 仮初めの 救いでも 真実(ほんとう)の愛を告げる私が 彼の傍らにおりましょう………」
舞い終えて、片膝をつき両手を広げてミーナはお辞儀をした。
いつもの躍動感あふれるものではなく、詠いながらのゆるやかな舞に、うっとりと少女たちは拍手した。
微笑みを絶やさず少女たちを見守っていたアイリーンが、パンパンと手を叩く。
「さぁ、準備はもう良いの? 殿方をあまりお待たせしても可哀想よ」
「はぁい」
少女たちは慌てて手近にあった鏡を覗きこみ、身だしなみの最終チェックをする。
広間全体に目を向けて少女たちに確認をとってから、アイリーンは広間の扉を開け放った。
「お待たせしました」
にこやかなアイリーンの表情に、待ちぼうけを喰っていたルキアと、あとから合流してきたヒックスが頬を赤らめる。ヒックスと一緒にやってきたシーナが、広間の中を覗きこんだ。
「母さん、終わった?」
「えぇ。ヒックスさん、ルキアさん、エスコートはお願いね」
「は、はい」
アイリーンが道を空けると、テンガアールがヒックスに飛びついた。
「ヒックス! どう? この服、似合ってる?」
「テ、テンガ……! これじゃあ、見えないよ」
顔を真っ赤にして慌てるヒックスとは対照的に、テンガアールはけろっとして腕を解く。女の子たちはクスクスと笑い声をもらした。
「あ、そうだね。……はい、これでどうだい?」
テンガアールは少し後ろに下がって、くるりとまわった。生成色の裳と袂がふわりとひるがえる。
「……あ、うん……すごく似合ってるよ」
さらに顔を赤くして、ヒックスはなんとか言葉にする。それでもテンガアールには不満だったらしく、頬が少しふくれた。
「もう、ヒックスったら、それだけ?」
「え、いや、あの………」
「はいはいはい、いちゃつくのは二人っきりの時にしてくれよな」
シーナがヒックスの肩に腕をまわして、テンガアールの顔を覗きこんだ。テンガアールは目を眇めて、広間の隅を指差す。
「その台詞、あっちのカップルにも言ってやってよ」
「…………」
テンガアールの指先の向こうでは、ルキアがミーナの腰を抱いていた。
「………そんなことができる奴がいたら、お目にかかってみたいよなぁ」
シーナは頭をかいた。テンガアールとヒックスがそろって溜め息を吐いた。
「収穫祭でダンスを披露するんだってな」
ルキアの言葉に、ミーナはこくりと頷いた。
「ここ数年は帝国のせいで、とてもできる状況じゃなかったんだって。解放軍のおかげで久しぶりに収穫祭ができるから、盛大にしたいって街の人の意向。見に来てくれるんでしょう?」
「もちろん」
「………本当は一緒にお祭り、見てまわりたかったけど………。どうせ、軍師様から言われてるんだろうから、今日は諦めるわ」
「ごめんな」
「良いわよ、言われ慣れてるし………。かといって、あなたの護衛ができるように強くなろうとしてるわけでもないしね」
ルキアはミーナの髪に顔を埋めてささやいた。
「…………そんな強さは、いらない………」
「うん、わかってる。私は、ルキアの望むことしかしないの」
優しくミーナはルキアの頭を撫でた。
「私、そろそろ行かなきゃ。あっちで着替えとかしなくちゃいけないから」
「うん。ステージ、楽しみにしてるよ」
「期待してて」
大きなウィンクを一つして、ミーナはカスミの所へ向かった。小声で言葉を交わし、広間を出ていく。出かけ際、「見に来てね!」とみんなに宣伝していくことも忘れない。
それを皮切りに、他の少女たちも広間から出て行き始めた。ルキアはちょっと決まり悪げにして、カスミの前に立った。
「………あの、良かったら、一緒に祭りに行かないか?」
カスミは困ったような笑顔を浮かべたが、ほんのり頬を染めて頷いた。
「私で良ければ、お供いたします」
「うん、行こう」
パッと表情を明るくすると、ルキアはカスミの手を取って広間を出た。
ゲンに船で送ってもらってカクの街へ着くと、すでに街中がこれまでにないほどの熱気と喧噪に包まれていた。
「うわぁ、すごい人だな」
「……はい」
隠れ里でずっと暮らしてきたカスミは、いままで見たことのない人混みに目を丸くしている。
大道芸の客寄せの声、屋台からの美味しそうな匂い、道行く人々の笑いさざめく声。久しぶりの祭りの開催に、誰の表情も明るい笑顔だ。女性は髪に、男性は腰帯に、竜胆の花を飾っている。表が薄蘇芳、裏が青の竜胆襲をまとう者も多い。
二人とも、昼食がまだだったので、屋台がひしめく通りを食べ歩くことにした。
蒸し上がったばかりのちまきご飯。魚醤油で軽く味をつけた、白身魚の唐揚げ。透明でプリプリの海老餃子。揚げパンに、胡麻団子、桃まん、香りの良い茉莉花茶、等々。屋台の豊富なメニューを制覇すべく、二人は少しずつ注文して分け合って食べた。
舞台の前まで来ると、ちょうどミーナの舞踊が始まるところ。ギャラリーの中には、街の人たちに混じって見知った顔も多い。
艶やかな舞台衣装に身をつつんだミーナは、弦楽器の旋律にのって情熱的なダンスを披露した。つま先から指の先まで計算され尽くした動きは、観衆を魅了し祭りをさらなる熱狂へと駆り立てる。
「……あぁ、本当に、舞踊の申し子だな………」
大観衆の嵐のような拍手喝采の中にもかかわらず、その呟きをカスミは聞き逃さなかった。
思わず隣りに視線を移せば、ただ一人、何処か悲しそうな表情で舞台を見上げるルキアがいた。
「…………」
ちくり、とカスミの胸が痛んだ。出かけ際、ミーナと交わした言葉を思い出す。
「カスミは、カスミのやり方でルキアを愛せば良いわ。あなただけは、その手を離さないでいてあげて……。それがきっと、彼に光を与えることになるんだと思う」
「ミーナ………」
「雛鳥みたいに待ってたって、誰も愛を運んでくれないわよ。わかってるんでしょ。ルキアは自分からは言えないこと……」
「えぇ……」
「私の愛だけじゃダメなの……」
「でも、私だけでもダメだと思う」
「………わかってるじゃない」
にこりとミーナは笑う。
「ルキア様のことだもの」
カスミも同じように笑った。その表情を確認して、ミーナは安心したように頷く。
「ルキアのこと、お願いね」
ミーナの出番が終わった舞台をあとにして、二人はまた祭りの雑踏の中を歩いた。
「そういえば、カスミ、出かけ際にミーナとなにを話してたんだ?」
「そ、それは……秘密です」
いままさに思い出していたことだっただけに、カスミは慌てて視線をそらした。ルキアの瞳が、好奇心に躍る。
「カスミ、俺に隠し事するのか?」
少し顔を近づけてささやくように問いかけると、カスミは首筋まで真っ赤になった。
「そんな、か、隠し事だなんて、大袈裟なものでは……」
「じゃあ、教えてくれても良いんじゃない?」
「…………。では、ミーナに教えてもらってくださいな」
一つ、呼吸を整えて視線を上げたカスミはきっぱりと言った。
ルキアの知らない顔がそこにあった。
あぁ、これがくノ一の顔か、と胸の内がざらつく。澄んだ水面を掻き乱したくなるのにも似た衝動で、ルキアの手が伸びた。

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